日本が冬の時期、特に11月から2月はハワイの北海岸を中心に、大きな波がコンスタントにブレイクします。
これは、日本に厳しい冬の寒さをもたらす低気圧が発達し、海面を荒らしながら太平洋を進む際に作られる無数の波が、島や陸地に遮られることなく合体を繰り返してはその力を増幅し、約6000kmを旅してハワイに到達するためだと考えられます。
これからハワイでサーフィンしようとしている人も、見るために行こうとしている人も、ハワイの波のサイズと呼び方を知っておくとよいでしょう。
余談ですが波のサイズは言う人によっても異なります。
ある人はいつも平然と実際より小さく伝え、またある人は必ず実際より大きな波だったと真顔で伝えます。あなたがこれから海に入る場合は、言った人の特徴を知っていると期待どおりの波を楽しめるでしょう。
日本では、波前面のトップからボトムまでの高さを、膝~腰、胸~肩、頭~頭オーバー、頭半、ダブル、トリプルなど、体の部位や背丈の倍数で表現します。
一方ハワイでは、2-4ft、6-8ft、10-15ft(フィート)などの数値で表します。
この数値は単にftからcmへ単位変換するだけでは正しく伝わりません。そして日本ではあまりお見掛けすることのない、スケールの大きな波に遭遇できるハワイに行かれる方は、精神衛生的にも肉体的な準備のためにもに知っておいて損はありません。
1ftは約30cmなので、海から上がってきたサーファーから3-4ftと聞いて、1メートル程度だから腰~胸か、いいじゃん!と思っていくと、実際はダブルの波が入って来ます。腰~胸はフラットと言われることさえあります。(先述の前者タイプ)
日本とハワイ(概算 ※1)の波の伝え方の違い
日本 | ハワイ | ||
発信者 | 情報サイト/サーファー | 情報サイト | サーファー |
計測場所 | 波の前方 | 沖合のブイ(※2) | 波の後方 |
単位 | 体の部位、背丈の倍数 | フィート(ft) | |
サイズ | 腰 | 2 | 1 |
頭 | 4 | 2 | |
頭半 | 6 | 3 | |
ダブル | 8 | 4 | |
トリプル | 13 | 6 | |
4倍 | 16 | 8 | |
5倍 | 19 | 10 |
(※1)波情報は、数十~数百キロ沖合の観測地点に浮かべたブイで計測します。
ブイで観測したうねりが海岸へ近づき、波がブレイクする場所の海底の起伏状態(サーファーは地形と呼ぶ)により、波の前面のサイズが異なります。
また、ハワイではサイズに加え、主波周期(Dominant Period)または有義波周期(Significant Wave Period)が非常に重要になります。
周期は波のパワーを知る指標として使え、この秒数は波の頂上から次の波の頂上が来るまでの時間を指します。
平常時は一桁秒ですが、うねり(Swell)が入りだすと、10秒を超えてきます。12秒以上は、波のパワーが1秒毎に大きな差があるので理解しておきましょう。
(※2)◆現地の人も重宝する無料情報サイト
主波高、主波方角、主波周期(秒)、主波傾向(カミングアップ、ダウン)、風速(ノット)、風向、風速傾向(アップ、ダウン)等がわかる。
2. NDBC Station 51101 Buoy(米国、国立海洋大気庁が運営するサイト)
カウアイ島の沖 約320kmに浮かべたブイの1時間毎の情報。
この6-10時間後にカウアイ島ノースショアにうねりが到着すると言われています。
日本ではあまり遭遇する機会が少ない、スケールが大きく素晴らしい自然の神秘に触れることのできるハワイで、サーフィンを心の底から楽しんでください!
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