サーフィン

大きな波に乗るための準備

サーフィンを続けていると、過去自分が乗った最大の波を超えるサイズの日に遭遇することがあります。

当然ながら波のサイズが大きくなるほど、その力は増大します。

人間が抵抗できる範囲を遥かに超える大自然の力

これらの波と向き合い乗るため準備するに越した事はありません。

実際波がブレイクする現場では、視界を占領するほど圧倒的な存在感

掘れた波ではリップが海面を打ち付ける際に轟く、地響きのような爆発的重低音

躍動感に溢れものすごいスピードにも関わらず、スローモーションに見えるブレイク

そして神々しいまでに美しいその動きと形状

その場の雰囲気に慣れる経験の積み重ねも重要ですが

日頃から意識して備えることはとても大切でしょう。

 

正解はありませんが、心と身体の具体的な準備内容について、私のケースを共有します。

◆心◆

ー 強い想い ー 

自分はなぜこの波を目指すのか、乗りたいのか

  • 実際に見て存在を知って以来いつか必ず実現すると決めた
  • 波乗り人生を歩む中で、純粋にどんな波にも乗れるようになりたい
  • 簡単な目標ではないので、そこに向かう過程でサーファーとしてのみならず、人間としても成長すると確信している
  • 波乗り人生の目標の一つであり、未知の達成感と幸福感を味わいたい

ー イメージトレーニング ー 

自分が目指す波に乗っている状態をリアルにイメージする

場所はハナレイ、天気は快晴、風はゆるいオフショア

当日波情報の予報は、NNWウネリ、サイズ16ft、波周期17秒

実際の波のサイズは、ハワイアンサイズで10-12ft

チャンネルから食らうことなくゲットし、ラインナップの一番端に加わる

サーファーはピークに20人程、巨大な湾なので混雑していない

セットは地球が呼吸しているかの如く

ウネリが到達すると板と共に自分が持ち上げられていく

持ち上げられ始めてから頂上に達するまで約5秒かかっている

セットは3 – 4本

数回のセットで10名ほどが乗っていった

戻ってきた人も含め沖には15人ほど

セットが入り、最初の2本は他のサーファーが乗って行く

3本目、自分がベストポジションに位置している

他のサーファーは誰もパドルしない

波と自分だけの世界に入る

板の長さは9-10ftクラスのガン

リーシュコードはつけていない(理由は別記事で)

分厚く重量があり、乗る気でパドルを開始したら止める事は難しい

巨大な波が近づいてくる

板を岸に向ける

呼吸に集中し、全力でパドリングを開始する

板と共に波に持ち上げられ始める

そこから10回ほど漕ぎ、板が滑り始める感覚がある

まだ、そこから7-8回漕ぎ続ける

一気に立ち上がる

立ち上がると同時に右のレールを入れる

斜め右のボトムへ向かって降りて行く

ものすごいスピード感、風を切って疾走している

波の斜面は硬い

全身に力が入っていることに気づき、マインドフルの状態で体の力を抜く

ボトムに降り右の斜面を見上げると、山の麓にいるようだ

50M先まで、山のように同じサイズの波壁がそびえ立っている

しばらく走るととてつもないスケールのスープ(白波)が崩れ始めた

向かって来る

入れ続けていたレールを戻し直滑降となる

追いつかれる。。

スタンスを広げ重心を下げ衝撃に備える

爆発的な衝撃を受け、海へ投げ出される

海の中ではスープの山が自分の体を、水を貯めた浴槽に蛇口から流れ落ちる水の下にいるアリンコのごとく、圧倒的な力で海底へ押し込む

縦横斜め、水中で全方向へ転がされながら衝撃が過ぎるのを待つ

意識のスイッチを切り、全身をリラックスさせ、瞑想状態に入る

長い時間水の中にいる

海面に上がって来た

海面に顔が出た

海面は泡だらけなので、すぐに呼吸すると危険だ

鼻から少し吸って見て様子を伺う

大丈夫だ

体が求めていた酸素を全身に行き渡らせる

乗り切った

インサイドに向けて泳ぐ

板を見つけた

板にたどり着く

岸に向かってゆっくりとパドルする

岸にたどり着く

安全を得たことに気づく

とてつもなく、とんでもない達成感、幸福感が全身を駆け巡る

しばし呆然として沖を見る

この素晴らしい海、波、カウアイの大自然、家族、励ましてくれる友人、得体の知れない何か、全てのことに最大限の感謝を送る

俺は生きている

ふと気づくと、セットにサーファーが乗っている

以上

ー マインドフルネス ー

 今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること  -Wikipedia –

 サーフィンに限らず、健康で幸せに生きていく土台、中心となるトレーニング。(詳細は別記事で)

ー 恐怖心の克服 ー

 自分には必ずできるという自信

  →日々のトレーニング

 

◆身体

ー 持久力 ー

 ・ジョギング / ランニング

 ・水泳

 ・日頃のサーフィン

ー 柔軟性 / バランス ー

 ・ヨガ(アシュタンガヨガ)

 ・体幹トレーニング

ー 肺活量 ー

 ・ヨガ(アシュタンガヨガ)

 ・横隔膜マッサージ(筋膜リリース)

 ・息止め腕立て伏せ(Breath Hold Push Ups)

 ・サーフスタンスバーピー(Surf Stance Burpees)

The Ocean Warriorのプログラムをご参照ください

 ・ヴィムホフメソッド

ヴィムホフメソッドは、日本で具体的な方法を教わる情報がなく半ば諦めていたいたが、先月偶然ヴィムホフさんに直接教わったという素晴らしい方と出会う機会があり、教わることができました。

本も紹介します。誰にでもでき、人間の持つ能力を最大限引き出すもの凄いメソッドです。

このトレーニングは、息を長く止めることと、日頃から病気になりにくい免疫力の高い体を作ることができます。

アイスマン - 病気にならない体のつくり方

私はビッグウェーバーではありません。
ビッグウェーバーの世界は、例えば以下のような世界。恐ろしすぎます。。

Aaron Gold at Jaws and the wave believed to be the biggest ever paddled. Photo: Courtesy of Kuda Shots/WSL

ギャレットマクナマラが、2011年ポルトガルのナザルで乗った波がギネスワールドレコードに認定されています。(2018/11現在)ありえません。。

絶対的な正解や、これをやっていれば大丈夫、のような答えはありません。

自分の人生で、一つの目標に向かい自分は何をすべきか考え、

決めたことを実践し、結果を自分にフィードバックする。

判断基準は難しいかもしれませんが、外部からの情報も参考に、

オープンマインドで最後は自分の判断を信じることが大切でしょう。

この記事が、あなたのやるべきことを決める際の参考になれば幸いです。

ハワイの波のサイズ前のページ

大きな波当日の準備と心構え次のページ

関連記事

  1. サーフィン

    息を長く止めるために

    当然ながら僕ら人間は水中で息ができない。今後脳や人体の仕組みを解明す…

  2. サーフィン

    ハワイの波のサイズ

    日本が冬の時期、特に11月から2月はハワイの北海岸を中心に、大きな波が…

  3. サーフィン

    大きな波当日の準備と心構え

    大きな波当日について、私の準備方法と心構えを共有します。海に入る前…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. サーフィン

    大きな波当日の準備と心構え
  2. 健康

    水浴びでパワー漲る日々
  3. サーフィン

    ハワイの波のサイズ
  4. サーフィン

    息を長く止めるために
  5. Craigslistのバケーションレンタル詐欺に注意
PAGE TOP